「証券アナリストって稼げるの?」
「平均年収はどれくらい?」
証券アナリストを目指されている方や証券アナリスト試験をこれから受験される方にとっては、証券アナリストの平均年収は絶対に抑えておきたいポイントだと思います。
今回はそういった疑問にズバリお答えしていきます。
1. 証券アナリストの平均年収
証券アナリストの平均年収は、ズバリ
「824万円」
です。(マイナビエージェント調べ)
国税庁の調査によると、正社員の平均年収は503万円(令和元年分 民間給与実態統計調査)とのことですので、証券アナリストの平均年収はかなり高い水準であると言えます。
ちなみに20代の証券アナリストの平均年収は583万円で、30代の証券アナリストの平均年収は973万円です。
20代から30代で平均年収が390万円も増加しているのは驚きです。
男女別の年収も含めて、まとめると以下の通りです。
<証券アナリストの年代別・男女別年収>
年代 | 平均年収 | 男性平均年収 | 女性平均年収 |
20代 | 583万円 | 583万円 | - |
30代 | 973万円 | 1,350万円 | 595万円 |
ちなみに上記数値の根拠となるマイナビエージェントの調査は、
以下の通り実施しているとのことですので、併せてご紹介しておきます。
<調査概要>
引用元:マイナビエージェント
対象者:2019年12月~2020年5月末までの間に、マイナビエージェントサービスにご登録頂いた方
有効回答数:約10万件
対象平均年収:200万円~2000万円
2. 証券アナリストの手当
証券アナリストの年収からは話がやや逸れますが、証券アナリストの仕事をしていなくても勤めている会社によっては、証券アナリスト資格を保有していることで資格手当が貰える場合(特に金融機関)があるようです。
筆者の会社は残念ながら資格保有手当はありませんが、証券アナリストに合格すると、日本証券アナリスト協会の講座受講料と受験料の全額補助が受けられます。
皆様もご自身の会社の制度をよく確認してみてください。
3. 証券アナリストの仕事内容
証券アナリストの年収が分かったところで、次に気になるのは仕事内容ですよね。
証券アナリストは一言で言うと「証券投資・企業評価のプロフェッショナル」です。
具体的な仕事内容としては、
「証券会社や銀行などの金融機関や投資顧問会社などに所属し、
様々な企業の企業価値を分析し、それが株価に正しく反映されているかを考察し、
レポート作成等により、投資家に対して助言やサービスを行うこと」
です。
ご自身が担当する企業の業績や専門としている業界・分野の動向等について、最新の情報を入手し、継続的に調査を行い分析します。
企業が一般に公表している決算情報等を利用するだけでなく、自らその企業を訪問し、取材や調査を行うこともしばしばあります。
また、株式や債券だけでなく、ファンドや金などの実物資産等、様々なタイプの投資対象についても分析を行っています。
更に、調査・分析した結果を調査レポートやマスコミ向けのセミナー、ニュース番組等を通じて世の中に公表・発信する場合もあります。
皆様の中にもニュース番組等でコメントするアナリストの方を見たことがあるという方は多いのではないかと思います。
4. 証券アナリストに向いている人・適性
証券アナリストの年収や仕事内容がわかったところで、どんな人が証券アナリストに向いているのでしょうか。
証券アナリストの仕事で使用・分析するデータや資料は本当に膨大で、時には企業の経営陣に直接インタビューすることもあるため、情報収集力や分析力、取材力が必要不可欠です。
また、長時間パソコンに向かって仕事をすることも多いので、集中力や根気も必要になります。
さらに、最新情報をいち早くキャッチし、分析材料として活用する必要があるので、頭の回転の速さや常に様々な方向へアンテナを伸ばせる力もあるとベターでしょう。
5. 証券アナリストになるために資格は必要か
最後に、証券アナリストになるために「日本証券アナリスト協会のアナリスト資格」が必要なのかという点について解説します。
アナリスト資格の概要については以下の記事をご確認ください。
さて、証券アナリストになるために資格が必須なのかという点について、結論から言うと、証券アナリストになるためにアナリスト資格は必ずしも必要なものではありません。
ただ、証券アナリスト試験に合格することで、証券アナリストの実務を行う上で必要な基礎知識を習得することができますので、将来的にアナリストを志望されている方は、今すぐに受験に向けて勉強を始めてみることをお勧めします。
少し厳しいことを言うようですが、証券アナリストの仕事は上記の通り非常にハードなものなので、証券アナリスト試験に合格するまで勉強が続けられないようでは、証券アナリストの仕事が務まるとは言えないのではないかと個人的には思います。
なお、証券アナリスト試験の具体的な勉強法については、以下の記事で詳しく解説していますので、ご確認ください。